研究助成金をいただくことに

 去年9月末〆切の助成金応募、実はその助成の対象に選ばれた。主催者側がニュースリリースとして公に発表したから、ブログに書いてもいいだろう。これまでの業績が重視されたのではなく(←はい、ほとんどないので)、子育てしながら研究を続ける女性に経済面からバックアップするという趣旨のもの。助成金は、保育園代やベビーシッター代などの子育て関連費に使ってもよく、柔軟な使い方ができるようになっている。私の場合は、子育て関連費の他は、統計ソフトを購入したり、データ収集に使うビデオやICレコーダーを購入したり、学習者の言語から日本語に翻訳してもらうなどの研究協力費、学会発表の旅費、書籍購入代などが使途となる予定。
 Dに進学して、最初の年の秋に父が急死し、それがきっかけで第二子をもうけようと思い立ちNちゃんが生まれ、復帰後徐々に研究モードに戻そうと思っている間にがん治療に専念し、ふと気付くと5年目になっていた。その時その時は一生懸命だったのだけれど、Dに入学した時点で思い描いていた生活とは全く違うものになっていた。特にがんの治療中は、保育園代に年間70万近く*1、治療費に100万超掛かり(現在も年間25万近く掛かる)、このまま学生を続けていいものだろうかと悩んだのだけれど、他の道をどうしても思い描くことができず(実際は仕事はあるのだけれど)、「研究生活をあきらめるのは今じゃない」という消極的な決断をした。もらえたら「あきらめなくてもいい」という大きな支えになると思って応募したのだ。
 135名の応募で9名が助成対象。その1名に選んでもらった以上、今年は何が何でも前進しなければいけないと思っている。自分に近い研究テーマで私と同じような研究スタイルで研究している人がいなく、手探りは今でも続いているのだが、一人で思い悩むことはしないで、色々な人に意見をもらったり批判してもらうような環境を自分で作っていかなければいけないと思っている。

*1:もちろん、その他にS吾にも教育関連費が少なからずあるのだが・・・。S吾の場合は、色々な治療費も結構掛かっているような気がする。