期待(予想)を裏切ろう、来年も!―感謝の年でした―

 先週から何だか調子悪くて、年末にかけて何か起こしてしまうかと不安の日々だったが、精神的なものだと言い聞かせて、大晦日の今日を迎えた。一昨日、昨日と続いた嘔吐、自分の判断で、昨夜から麻薬系の痛み止めを飲むのを止め、以前のロキソニンに変えたからか、今日は吐き気もなく、無事に夜を迎えられそうだ。
 10月から11月にかけて、たったの3週間で左胸の4分の3が固形癌(しこり)で埋まってしまうという、驚異的な進行を見せた私のがん。いつだったか、私が輸血してもらった日に、夫が呼吸器外科の主治医にCT画像を見せてもらい、私の命は週単位でなくなると思っていたらしかった。ましてや年を越せると思っていなかったらしい。今週月曜の通院の際に主治医に「昨日、夫に『年を越せないと思っていた』って言われちゃいました」と話したら、「周りはみんなそう思っていたよ」と(苦笑)。夫によく言われる。一番のんきに構えているのは「お前だけだ」と。いい意味で、みんなの期待(予想)を裏切った。いいではないか。
 先週の火曜に大学院の研究仲間数人が遊びに来てくれた。「忘年会を始めましょう」と乾杯した時は、その優しさに感動した。久しぶりのおしゃべりも楽しかった。
 翌日から倦怠感を感じ始め、鼻水やら全身を使って出す痰がひどくなり、何だか若干肩で息をしているような気もして、この1週間はどうにかなるんじゃないかと不安だったのに、今日という日が体調がいいと、また前向きになれる。体調だけじゃなく、今日は日本語教師養成講座時代の仲間と電話で話したことも、前向きにさせてくれた。電話を切って、明日から始まる新しい年も、前向きになれる日を多く作っていきたいと、強く思った。
 今年はジェットコースターに乗ったような年だった。研究助成金をもらったり、新しい仕事を始めたりしたのに、突如、家事もできない日が始まり、結局半年以上家事をしないことになるなんて。家事全般ができる夫がいたおかげで、私は何もしなくても、家が回っている。仕事が忙しい実家の母も、なるべく私との時間を持ってくれて、今日も来てくれ、新年を一緒に迎えてくれる。
 友人・知人にかなり励まされた。このブログを通して知り合った方にも、またブログを見て、励ましのメールをくれた方もいた。感謝で一杯だ。
 そうそう、つい先日、Amazonから届いた1冊。今年の初めに亡くなった指導教官の最後の仕事が本になったのだ。最後のページに、お母さまの挨拶が載っていて、本当にしみじみとしてしまった。その指導教官に(あの世に)呼ばれるのではと何度も思ったけれども、生存中も期待を裏切りつづけたんだから(苦笑)、やはり今回も先生の期待(予想)を裏切って、今生きていることを、ずっと続けていきたいと強く思っている。

今さら訊けない・・・第二言語習得再入門

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