夫が赴任地へ戻って行った

 今回の帰国も1週間。S吾の誕生日に合わせて、がメインだったのだが、Nちゃんの運動会の前日に帰ってくるように頼んで、滞在1週間で今日発つことに。8月に日本人スタッフを1人増やしたことで、少し帰国しやすくなったみたい。単身赴任だと3ヶ月に1度の帰国の権利が与えられ、その飛行機代も会社持ちなのだが、3月に1回帰国した(Nちゃんの手術・入院に合わせた)後は、自腹でGWに、そしてその後はかなりハードで帰国できず、何とか8月の私の手術・入院に合わせて帰国できた(私の手術を夫に合わせた、が正確)。今回は1ヶ月半振りだった。
 今回の帰国中は子ども関連の行事・用事が目白押しだった。無事こなせて一安心。昨日は夫が出社日でしかも飲み会に付き合わされて帰宅が遅くなったのだが、それ以外は夫が家事担当。この「一家に一人いてほしい家事万能の夫」がいなくなる今日から、再び全面的に私がこの家の主に(嗚呼)。
 夫は本心は家族帯同がいいみたい。ただ、もし家族でベトナムに住むことになったら、私が治療のために3ヶ月に1度帰国しなければいけないという状況は、向こうでの生活の体制的にも、経済的にもかなり負担になりそうだから・・・ということで、このまま単身赴任を続けるしかない、という考えにいたる。そう思っていながら、「S吾、向こうだとアメリカンスクールがあるぞ」等と話すんだから、やはり家族が一緒がいいみたい(決まっていないのに、子どもに話すのはどうかと思うけど)。S吾も私の乳がん発覚直前に一度ベトナムに住むことに同意してくれていたけど(時間を掛けて説得した)、その直後に「治療があるし、当分このまま日本で」という話になった途端、「お父さんが一生向こうに住むことにならないんだったら、今のままでいい」という考えになってしまった。任期は3年。でも、「普通だと追加2年かも」という話も。何が一番いいんだか、わからない。
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 今回、夫は私の傷口を見たいと言ったので見せた。不思議そうに。でも、健側は見せませんでした。残念!(>夫よ)
 傷口は結構きれいな方じゃないかな。ただあったはずの乳房がないというのは、片側だけみたら、別になんともないような気がする。上手く言えないのだが、人間(動物)ってほぼ左右対称のような作りになっていて、全体として見たら、やはり片側がないというのは、不恰好というか、バランスを欠いてしまうけど、右だけ左だけと片側だけ見るのだったら、そんなに変でもない気がする。あくまでも見た目の話。今のところ、自分で工夫したやり方で膨らみを作った下着を着けていて不自由しないからか、再建という考えは今の時点でない。そもそも、もう金銭的にも無理な気がする。もう3桁行っちゃっているし・・・(個人医院、自費分が結構掛かる!)。いつか子どもの教育費など不安材料が減り、手元に余裕資金があったら考えるようになるかもしれないけど・・・(そんな余裕が本当に来るのか!?)。
 そうそう、手術をしてから、今まで私は乳房喪失の話をここで書いてこなかったが、実は思いもしなかったけど、乳房を失って感じるだろうと思っていた『喪失感』を感じなかったのだ。手術直後に(=翌日)傷口を見ても何とも思わなかった。喪失感がひどかったのは、7月の頃の眉毛の抜け毛。頭髪はその中間。つまり「眉毛>頭髪(>乳房)」の順。
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 今朝。S吾はまた父親が玄関を出て行く際に涙を流した。眠いからと今回は玄関でバイバイ。Nちゃんはぐっすり寝ていた。しかし、約2週間後に夫は再び帰国する予定。今後は「本社で研修」が頻繁にあり、その度に帰国してくる。2泊3日とか!―――S吾は、それでも嬉しそう。
 そうそう、私の宿題!12月に夫が赴任1年ということで、特別休暇がもらえるのだが、家族旅行を計画中。京都にしようかな、と。JR京都駅に直結しているホテルグランヴィア京都が候補。ここで3泊4日は贅沢かな・・・。