病理結果のこと

こうやって説明

 最近かなりの疲労感。昨晩も今晩も手抜き料理。昨晩は風呂入れもできなかった。S吾にNちゃんのパジャマ着替えをお願いしたら快く引き受けてくれたので、逆に申し訳なくなって何とか踏ん張って着替えさせたけど・・・。
 先週の水曜以降、朝夕の保育園の送り迎えの他に図書館など歩いて出掛けるだけなのだが、多分毎日1万歩ぐらい歩いているのだと思う。抗がん剤が切れているおかげで体調がいいはずなのだが、「プチッ」レベルのリハビリ(+マッサージ)を受けると、その日の午後と翌日は、リハビリする気が起きないぐらいだるいのだ。毎日帰宅すると母親に「疲れた、疲れた」と聞かされるS吾もかわいそうだし、3連休中にどこかに連れて行きたいし(実家の母に来てもらってNちゃんを任せる予定)、今日から少し出歩くのをセーブすることにして、とりあえず明日のNちゃんの送りをファミリーサポートに頼むことにした。
 でも今日は・・・小学校に行き、2学期の読み聞かせのスケジューリングに参加してきた。10月から12月まで、抗がん剤治療の副作用の出方を考慮した上で月に2回S吾のクラスでやることにした。12月には抗がん剤から解放されているはずなのでもう少し入りたい気もしたが、毎回Nちゃん連れなので、病気になるリスクも考えると、月に2回が精一杯だろう。
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 昨日付けの記事に書こうと思っていた病理結果と今後の治療方針について。
 癌の広がりは広範囲であったことは書いたが、化学療法(抗がん剤療法)の効果はGrade1bという判定。これは「病巣全体の3分の1から3分の2で高度な変化が認められる場合」を指す「中程度の効果」。主治医は『乳癌取り扱い規約』を広げながら組織学的効果判定について説明してくれた(私の手元には前日図書館で見つけた資料あり)。リンパ節転移の個数は2個(7個切除)。そのうち1個は著効というのか、抗がん剤で死滅した状態だった。ということで、予想通り放射線治療はなしに(4個以上転移があると必要に)。私自身が一番気にしていた「脈管(リンパ管・血管)への侵襲」は、術前治療をしたために「不明」ということ。ただ主治医は「リンパに転移があったのだから『あり』と考えた方がいい」という判断。
 癌のタイプとしては浸潤性乳管がんの中の「硬癌」。これは3月に行った針生検の結果と同じ。浸潤性乳管がんには3つのタイプがあり*1、私が診断されたのは「硬癌」だけれども他の2つのタイプ(「a1.乳頭腺管癌」「a2.充実腺管癌」)も混ざっていて、一番大きい部分が「a3.硬癌」だったので「硬癌」と診断された*2。これも3月の針生検でも、それよりも前の告知の際にも同じような説明を受けていた。「今までも話したけど、色々なタイプの癌がミックスされている・・・モザイク状になっているんだよ」と*3腫瘍の大きさは、治療前の「2.4センチ」をとるようだ。腫瘍の悪性度は「2」。ホルモン感受性はER(エストロゲン受容体)もPgR(プロゲステロン受容体)も陽性で、Her2は陰性と、これは既に針生検で得られた結果と変わりない。私のがん細胞は女性ホルモンで増殖するタイプ。術後療法の選択基準になるリスク分類は「中リスク」となり、これまでの予定通り、残りの抗がん剤をやった後にホルモン療法(5年)を行うことに。
 一つ問題が、というか寝耳に水というか。私が「閉経」を迎えたかどうかってこと。抗がん剤治療をすると45〜80%の人が閉経になってしまうのだそうで(私の年齢だと「60%と考えられるかな」と)、ホルモン療法をするのに生理を止めるほうの薬、LH-RHアゴニスト剤(リュープリン)はとりあえずやらないでおいてみようという話に。私はてっきり、「自分は『閉経前』」という頭しかなかったので、リュープリン(注射:2年)とタモキシフェン(経口:5年)の併用だと思っていたので、話を聞いていて多少驚いてしまった。血液検査で閉経したかどうか確認できるけど、生理が来るかどうかを待ってみて、来たら来たでリュープリンで生理を止めることにしましょうか、という話に。
 そんなこんなの病理結果の説明だったのだけど、術前治療した場合はその効果の説明があるだろうと思い、前日に地元の図書館に行ったのだけど、参考になったのは『18人の医療専門家が語る 乳がんの治療法とQOL(生活の質)』。

 第6章の「再発・転移を疑ったら」に「治療の効果判定基準」が載っている*4(p173)。他に、第2章の「がんを見極める診断と治療法」の中の「病理医が伝える乳がんの顔つきと性質」(p28〜35)も参考になった。
 図書館では、他に『がん治療最前線』の最新号や過去の号の乳がん特集記事もコピーしてきた。それほど目新しい情報はなかったが、将来「私が治療した時代はこんな感じ」という記録的な意味でコピーを取っておこうかな、と。なんたって、乳がん発症リスクの1つ「母親が乳がん」ということで、Nちゃんには将来色々教えていかなければならないしね。
がん治療最前線 2008年 10月号 [雑誌]

がん治療最前線 2008年 10月号 [雑誌]

*1:その前提として、乳がんには「1.非浸潤がん」「2.浸潤がん」「3.パジェット病」の3つに分類され、浸潤がんも「a.浸潤性乳管がん」と「b.特殊型」に亜分類される

*2:病理結果の用紙には「a3>a1,a2」と書かれていた。ある本によると、3つの中で悪性度はa3が一番悪い!

*3:だから、EC療法で一部の癌を叩いて、その後にタキソールで他の部分の癌を叩いて、それを交互に行う・・・という考えになるようだ。主治医は一つの薬剤では約30%の癌細胞しか叩けないようなことを常々言っている。

*4:出典は2005年の『乳癌取り扱い規約』(第15版)。