「いつか冒険してみたい」

 ところで、S吾。「ぼうけん(冒険)」という言葉に魅せられたみたい。2時に学校が終わるというのに、なかなか帰宅せず、学童に電話してみても「来ていません」と。・・・2時45分帰宅。
 「寄り道、じゃなくて、遠回りしてきたの」 (←どう違うんだって!)
 K君に「遠回りして帰ろう」と誘われ、正門出てすぐに、いつも通らない道を通り、まさしく遠回りして、自宅近辺もぐるっと回ってきて、帰宅予想時間より30分も遅く帰ってきたのだ。紙に地図を書いて、歩いてきた道を説明してくれた。自分も寄り道していたかもしれないのに、待つ番になると、心配してしまう。
 「今度、K君と冒険したいなぁ」
 「ぼうけん」はK君の口から出た表現。あっちこっち歩き回って、あるコンビニの前で2人でしゃがみ、水筒の麦茶を飲みながら「何か冒険しているみたいだ」と言ったらしい。
 「そうだね、自転車で色んなところに行ってみるといいよ」と返事した。
 「うん、今から行きたい!」
 「え?まだ自転車乗れないでしょ!」 
(←全然乗らないので、乗りこなせないレベル)
 少年のあなたは、冒険の後、青年へ向かうのだよ。・・・まあ、その前に、自転車に乗れるようにならないとね、話にならんがね。