体調がよかったので研究会出席

 今日の午前中は土曜研というこじんまりとした研究会に出席した。今回で2回目。発達心理学認知心理学を基盤として研究をしてきた方々の、研究の全体像が見られる点が魅力的。つまり博論(D論)全体が見られるということ。私自身が所属しているゼミでは、今やっている一つ一つの研究やら投稿論文を検討することが多く、博論全体でどう位置づけしていくかまではなかなか検討できないのが実情。最初の発表者・平井氏による「自己-他者間の葛藤の調整における文化の役割」では、問題の所在の持って行き方、操作的定義の仕方、それを測るためのツール(課題作成)などが参考になった。研究領域が全く違うので内容について完全についていくことはできないのだが、こういう視点を得たいという目的で参加しているので、それはそれで勉強になる。あと、研究するということについて、ぽろっと出る言葉がなかなか面白いものでもある。定義やツールをクリアにするためには「スパッと切る」という姿勢(つまり「明確化」になるのだが)は研究者(心理学系)だなあと思わされる。2人目の発表者・李氏による「中日二言語のバイリンガリズム ―在日台湾人の子どもの二言語習得に影響する要因―」では、私の大学院の日本語教育関係者とは違う視点や方法でバイリンガル児の言語(能力)発達を検討しているので、新しい情報が得られた。ただ今回は博論研究の全体の発表ではなかったので、今更ながら昨年の博論公開発表会に出席できなかったことが残念でならない。
 研究会の行き帰りに『中央公論』の6月号を読む。「時代に伝えたい日本語」特集をばぁーと。面白かったのは内田樹さんと齋藤孝さんの対談かな。また「多国籍社会は油断できない?(アジア人嫁の挫折と孤独)」では、あるフリージャーナリストの文章の書き方が何ともいえない居心地の悪さ。なんかドラマチックに仕立て上げるために書かれる“飾り”の文を見ると、ジャーナリスティックさってこういうことなのかしら???と思ってしまう。なんか違う気がする。