息子の誕生を振り返る

1才のころ@運動会

 最近、息子が生まれた頃の写真を見ては大笑いしている。息子の記録は分娩室から始まっている。最初の子どもということもあり、とにかく写真の枚数が多く「ちゃんとしたアルバムには整理してから貼ろう」と思って早6年(涙)。ミニアルバムを家族で回しながら眺めている。喜びがそこにあり、苦しみもそこにある。第二子を妊娠し、第一子の成長と私の感情の軌跡を振り返る。写真は産後うつでひどかった時のものだが、そこには笑顔の私がいる。夫が半年も家を留守にし、この日付の頃は、中国にいる夫に向けて「離婚してやる!」というメールを書いた頃か。ただ、今この写真を見ると、今とは違うデリケートな私がいる。優しい表情の私。今より5才半若く、今よりは10キロくらい痩せている私・・・。
 息子に「この写真、お母さん好きだな。だってお母さん優しい顔しているもの」と言うと、息子はその日付からちょっと後に(?)夫が一時帰国して出掛けたぶどう狩りの時の写真を出して「こっちの しゃしんのほうが おかあさん やさしいかお しているよ」と言う。そして・・・「あかちゃんのときは やさしくて、どうして いまは おこってばかりいるの?」と・・・。いやはや、子どもは恐ろしい。
 他の写真を見ている時。息子は生まれつき手の指のうち1本だけに針ぐらいの大きさの爪、右耳が少し変な形をしていて副耳がある(この写真にも写っている)。今までも「このみみ おかしい」と耳をいじっている姿は見たことがあったり、友達にイタズラされることもあった。それで家で「なんで ここに これ(副耳)があるの?」と聞かれたことがあったけど、爪については周りの子に何か言われたりされたりしても、家で何も言ったことがなかった。それが、自分の本当に小さい頃の写真を見て、耳と爪が赤ちゃんの頃からそうだったのかをじっと探すように確かめていたのだ。そして爪がよく見えないので「うまれたときから こうだったの?」と聞いてきた。びっくり。爪に言及したのが初めてだったのだが「うん、生まれた時からこうだったんだよ」とだけ伝えた。
 あと1ヶ月で保育園を卒園する。今までの写真を整理しようと、今度は心に強く誓う。