研究会のお知らせ

 私が裏方(=事務局)をしている研究会が10月15日に開催されます。このblogを見て、興味がある方は是非足を運んでほしいです。(注:私が研究発表するのではありません)
 第55回 第二言語習得研究会(関東)
日   時: 10月15日(土)
開始時間: 2:00 (受付開始:1:30〜)
場   所: お茶の水女子大学文教2号館302教室

*大学まで;http://www.ocha.ac.jp/common/image/access_map2.jpg
土曜のため、正門(東門)しか開いていません。正門は春日通り沿いですので、最寄り駅は丸の内線の茗荷谷駅になります。

*学内マップ;http://www.igs.ocha.ac.jp/igs/part6map/CampusMap.html
正門から入って一番遠い12番の建物です。

【1.研究発表】

「Idea の物語 〜認知言語学的分析とその学習英和辞典への応用 〜」
水野 邦太郎 (慶応大学SFC訪問研究員)

 「学習英和辞典」は,その本来的な意味において,いかに「学習」を促進できるかが重要な課題となる.しかし,最近の「英和辞典」は,コーパスに基づく言語観察から,「語義の頻度順配列」「コロケーション調査」「詳細な語法説明」など現代英語の実態を反映させた「新しさ」をうたい文句にし,「意味の理論」と「学習の理論」をふまえた編集がなおざりにされている .本発表では,「認知的スタンス」から,「学習英和辞典」の価値は,語義の意味的関連性をどのように学びやすく示しているか,そして,言語処理(使用/理解)・言語習得という「プロセス」の問題にどのようにアプローチしているかによって決まる,という主張を行う.
 認知的スタンスをもつ認知言語学の記述・説明は,一般的な認知能力 (カテゴリー化,メタファー,イメージ・スキーマ etc) から切り離された自立的な言語知識の存在を前提としない立場に立ち,言語運用を重視する用法基盤のモデルをとる.このような言語観・言語習得観から現在の英和辞典の記述・説明をみた場合,どのような問題が明らかになってくるだろうか.idea という抽象名詞を例にとり,それに対応するためのとるべき方向性について考えたい.

【2.講演シリーズ 第3回】

「誤用分析研究の可能性」
金澤 裕之 (横浜国立大学教授)

 今更言うまでもなく、第二言語習得研究のこれまでの歴史の中で、誤用分析研究が大変重要な役割を務めてきたことは、紛れもない事実である。しかしその後、その方法論や具体的な分析においてさまざまな問題点があることが指摘され、伸び悩みを見せるという一方で、中間言語研究の考え方が進展するという研究史上の展開があった。
 本発表では、誤用例を活用して分析を進めた近年のいくつかの研究を参考とすることにより、いわゆる「誤用」に対する新しい見方や研究方法を提案して、誤用分析研究の今後の可能性について考えてみることにしたい。 

*年会費が2,000円ですが、10月以降入会は1,000円となります。

第2言語習得研究会(関東地区)
http://jsl2.li.ocha.ac.jp/SLAken/sla.html
e-mail: sla@cc.ocha.ac.jp