1月末にサバイブした時、何度も読みなおした詩

 1月末「死なないですんだ」と思った時、携帯のテキストメモに保存しておいた詩を何度も読んで、病院のベッドの上で過ごしていた。自分の命の存続と子どもへのメッセージしか考えていなかった頃。日本中がサッカーで沸き立っていたことを全く知らなかった頃。
 退院して、家のベッドに横になっていた時も、読みなおした。
 今日、久しぶりに読みたくなった。ここに書きたくなった。

『くまさん』 まど・みちお 
 はるが きて
 めが さめて
 くまさん ぼんやり かんがえた
 さいているのは たんぽぽだが
 ええと ぼくは だれだっけ
 だれだっけ


 はるが きて
 めが さめて
 くまさん ぼんやり かわに きた
 みずに うつった いいかお みて
 そうだ ぼくは くまだった
 よかったな