10年生存率の話

 昨日、告知を受けた。「10年生存率79%」というような話を。ステージII。
 国際電話で夫に「学校(=大学院)はやめろ」とかなんだとか言われて、ぶちきれそうに。「お前、どうしてそんなに冷静なんだ」とか「(告知の内容)そんな話を医者が本人に言うのだから、深刻じゃないのか」とか、なんだかなぁというコメントも。医者から「生存率」という文言を聞いた時に、リアルに乳がんなんだと実感したが、「79%」という数字はリアルに感じられない。
 これからジェットコースターに乗る感じなのかな。どこで治療をするか決めなくてはいけないし、Nちゃんのこともある。ということで、ブログもボチボチにということで。 「アンダー40(フォーティー)」のみなさま「も」、検診を。
追記1
 私は右胸に異常を感じて今回の受診となった。つまり、ネット上の一般的な情報やテレビで見聞きする「検診で引っかかって(自覚症状のない状態で)あずき大のしこりが見つかる」パターンとは違っていた。具体的に言うと、右胸に違和感を感じ・・・それを言語化するのが難しいのだが「重い」「何この塊?(この段階ではしこり未発見)」・・・「もしかして、どこかにしこりがあるのかも」と思い、何度も右胸を触って数日後に大きなしこりをやっと確認。それで急遽検査を受けることに。病院嫌いで何にでも腰が重い私でも、今回の右胸の異常な違和感には即座に動いた。しかし、異常を感じてからでは、やはり「遅い」のです。少し振り返れば、右胸に異常を感じたのは正月から。1日(か2日)で何ともなくなって、さらに今回の異常を感じるまでにもう一度ぐらい「何か変」と感じた記憶があるようなないようなという状態で・・・。関係あるかないかわからないが、しこり発見前日までの1ヶ月間以上右目のまぶたの痙攣が続いていた。乳房に異常を感じる直前には右肺が変に感じた。Nちゃんの目の手術が「無事終わり、術後も順調です」と言われたら、人間ドック(や乳がん検診)と歯医者と眼科の予約しようと思っていたところでした。
 この年齢になるまで、一度も乳がん検診を受けなかったのは、やはり後悔はします。が、今は「今の段階で見つかったので、ある意味いい」と思い、あとは治療あるのみです。ですから、これを読んでいる人は、異常が感じる前に是非検診を受けてみてください、と思うのです。
 私のしこりは2.4センチ。リンパ節に転移可能性あり。
追記2
 明日は夫が一時帰国する。もちろん私のためではないく(告知を受けて初めてメールで伝えた)。昇進(?)試験を本社で受けなければいけないので、Nちゃんの手術・入院に合わせたのだ。しかし出社日やらNちゃんの入院日、手術日以外では明日しか一緒に行動できないため、朝一に今回のクリニックの先生に面会できるように何とか頼むことに。
 実は、医者選びで悩んでいる(←当たり前だ)。今回行ったところは、出産した産院から情報をもらい、とりあえず検査してくれるところと思って電話で問い合わせたところ、対応がよかった。小さいながらも乳腺専門(乳腺外科)のクリニック。電話対応もよかった上に、出向いても受付の対応もいいし、医者にもいい印象を持った。そして細胞診の結果を聞きに行ったら、1時間以上も時間を掛けて説明してくれた。細胞診の結果表に書いてあることすべて、私のしこりの状態、乳がん一般の話から私の状態の説明、私の住所から治療に行ける大きな病院の説明、「最先端医療が“いい治療法”じゃなく、患者の状態に適した治療法を“タイミングよく”行うことが“いい治療法”」という話・・・。医者の説明の後、看護婦が「私どものクリニックのメリット・デメリット」という話。
 私の地元には国立がんセンターもあるし、大学病院もある(今回の先生も医者名を挙げて「紹介してもいい」と言ってくれた)。今回のクリニックには手術室もなければMRI等の検査機器もない。でも、この先生が近所の病院の手術室(&ベッド)を借りて手術もしてくれるし、画像検査は出身大学で受けられるという。
 「セカンドオピニオンが必要だ」と頭では思ったりするのだが、私ね、直感として、この医者でいいんじゃないか、と思えるのだ。もしかして私が私らしい、そして家族の状況を理解し寄り添ってくれながら治療できるんじゃないかって思えるのだ。2階の義姉は看護婦で、私の説明を受けて“もしかして当たりかも”と思ってくれているよう。
 私は「アンダー40」ということもあり(「アンダー」じゃなくてもですが)、かなり早い対応が必要。とりあえず、転移の可能性をさぐるべくMRI等の検査が必要なことだけは、にわか知識の私でもわかる。
 そして、明日は12回目の結婚記念日。喧嘩だけはしないようにしよう(苦笑)。