最近の読み聞かせ絵本

 息子は1週間も2週間も同じ本を読みたがる。今のお気に入りはクレヨンの話。今は最初の4ページを息子が読むことになっている。上手に読むから褒めているのだが、1ページ読んだ後に「じょうずでしょう?」って同意を求めてきた息子。これってもしかして規範を要求しているってことにならないかと、ちらっと不安がよぎったり・・・。
 昨日は、絵本の通りに、色んな色で描いた上に黒で塗りつぶし、シャープペンで線を引きながら黒色をはがして花火を描いてみたり。

くれよんのくろくん (絵本・こどものひろば)

くれよんのくろくん (絵本・こどものひろば)

 文章に書いているシーン(「がようしをみて おおよろこび!」)が絵に描かれていなく、初め息子は不思議がっていた。最初の黄色クレヨンに呼ばれて出て行ったクレヨンが何だか分からず「何事かしら」という雰囲気の表情の後にはすぐに画用紙の上を嬉しそうな顔してスイスイと(クレヨンの)頭を走らせるクレヨンたち。その間に起こった感情は絵に描かれていない。息子は、何事かしら風な表情のクレヨンを指差して「これ『おおよろこび』じゃないじゃない」と文句を言っていた(爆)。絵と絵の間の出来事、また文章に書かれていない登場人物(この絵本ではクレヨン)がどんな気持ちだか、そんな話をしたら文句はなくなったが。また、別の場面では、黒色のクレヨンが仲間に入れなくなって寂しがっている時に、丁度自己主張を始め喧嘩を始めたカラフルなクレヨンたち。“おにいさん”(年上という意味でしょう)のシャープペンからのアドバイスで黒クレヨンは一気に画用紙の上を塗りつぶしていく。シャープペン兄さんが花火を描いたことで、カラフルなクレヨンはお礼を言うがシャープペンは黒がいるからできたんだとみんなに教える。そこでみんなは「くろくん、さっきは ごめんよ」「くろくんって すごいね」というセリフで終わるのだが、その「くろくんて すごいね」で、息子は「『すごい』だって」と一言。私は少し考え込んでしまった。だって、「すごい」の一言で絵本が終わるんですよ。私もうまく言葉にできないのだが、これって言葉の省略じゃないかと。私もよく「スゴイ」と言ってしまうが。もう少しこのセリフで絵本が終わることの意味を考えてみようと思う。