シェインの声が好きだってこと

 先日購入したCDを聴いてみた。私がずっと聴いていたあの声と、やはり違う!飲んだくれでしゃがれたシェインの声が好きだったってことを再認識。

Pogue Mahone

Pogue Mahone

 これはザ・ポーグスの95年の作品。アイリッシュ・トラッドパンクなどと言われていて、かなり元気にさせてくれるバンド。10数年前にライブ(コンサート)に行ったことがあるのだが、そのライブの年辺りに、酒びたりのボーカル・シェインが脱退した(させられた?)。アルバム数枚とベスト版を2枚も持っていることもあって、この95年の作品は今回初めて聴くことになった。私がライブで見たボーカルとは違うのだ。91年のシェインの脱退後、他に数人脱退したり病気で離脱したり・・・。この作品は新たなメンバーを入れ、新生ザ・ポーグスとして再出発を誓ったアルバムらしい(アルバム名は元々のバンド名。ゲール語で「ケツにキスしやがれ(クソ食らえ)」という意味らしく、放送拒否から改名したという経緯があり、その名前をバンド危機の時期にアルバム名として使用した)。CDに入っている解説でも、いい意味で“期待を裏切る出来”のような評価をして絶賛していたが、2回聴いた時点での私の評価は「ガクッ」。それはやっぱりボーカルを比較してしまうからだと思う。
 それでもやっぱり楽曲そのものには魅力を感じる。ボブ・ディランの「When The Ship Comes In(船が入ってくるとき)」のカバー曲もいいし(オリジナルは聴いたことがない)、「Living In A Worid Without Her」なんかもかなりいい。「彼女のいない世界なんて・・・」としみったれたような言葉を元気にさせるサウンドで歌い上げている。うん、いいぞ♪ラブソングとしては「Love You 'Till The End」なんかもいい(オリジナルアルバムにも日本版ボーナストラックでもということで2つのバージョンが収録)。でもこれって、私からするとポーグスっぽくないんだけど・・・まあ、いいものはいいということで。あとは「Bright Light」もかなり乗れる。日本語版は対訳から。全部を載せたいけど、少し削ってみた。

The bright lights are calling me  明るい光が俺を呼んでいる
The bright lights are calling me  明るい光が俺を呼んでいる
When the world is dark and cold   世の中が暗く冷静でも
And I’m heading down the road   この道を進んでいけば
The bright lights are calling me  明るい光が導いてくれる


As the world is round, the road is long 世界は丸いから 道は長い
I've trouble on my mind       悩みごとを抱えながら
I'll just keep on moving      とにかく前へ進み続ける
Until the day comes round      そうすりゃいつかいい日が来る
(略)


Monday’s in a pigtown       月曜日はむさくるしい町
Tuesday’s in a truck        火曜日はトラックのなか
Wednesday’s a field of mud     水曜日はどろ沼
And thursday’s out of luck     そして木曜日は運が悪く
Friday’s rain clouds        金曜日は雨模様
Saturday flies by          土曜日はまたたく間に過ぎて
Sunday comes shining        日曜日は晴々だ
From a blue blue sky        どこまでも青い空


(略)


Some dreams are hollow       空虚な夢もある
Some dreams are cold        無情な夢もある
Some dreams are crazy        突飛な夢もある
And some dreams are bold      そして大胆な夢もある
Some dreams are bought       金で買われる夢もある
And other dreams are sold      そして売られる夢もある
Some dreams lie waiting       道の終わりに
At the end of the road       待っている夢もある


(略)

 こう書いてくると、ボーカルだけを比較して「いい悪い」という印象だったけど、好きになった曲もいくつかあって、それなりによかったのかな・・・。今回と同じボーカルの前作(93年)も持っているので、もう一度聴いてみよう。
 で、ポーグス、解散していると思っていたけど、今年のフジロックフェスティバルで来日し、その直前には都内でライブをやったらしい(後者、チェックしていなかった!)。で、ボーカルは酔いどれ天使シェイン!